2011年 07月 24日
酒井啓子『〈中東〉の考え方』 |
講談社現代新書2053,2010年5月,4-06-288053.
長らく読みかけだったのを,7月10日,郡山を往復するバスの車内で読了.「かつては,複数のアイデンティティーをうまく使いこなすことで,他者との接点を探し当てることができた.異なる民族同士でも宗教が同じだということを理由に共存し,部族が異なっていても話す言葉が同じだということで,和解しあうことが可能だった./だが,近代国民国家の思想においては,「国民」アイデンティティーがすべてに優先する.それ以外のアイデンティティーは,背後に追いやられる.そのことは,かつて共存していた人々を,異なる民として切り捨てることでもあったのだ.」(91頁)
長らく読みかけだったのを,7月10日,郡山を往復するバスの車内で読了.「かつては,複数のアイデンティティーをうまく使いこなすことで,他者との接点を探し当てることができた.異なる民族同士でも宗教が同じだということを理由に共存し,部族が異なっていても話す言葉が同じだということで,和解しあうことが可能だった./だが,近代国民国家の思想においては,「国民」アイデンティティーがすべてに優先する.それ以外のアイデンティティーは,背後に追いやられる.そのことは,かつて共存していた人々を,異なる民として切り捨てることでもあったのだ.」(91頁)
by s_sekio2
| 2011-07-24 20:38
| 読書